東京都千代田区にある紀尾井小ホールにて開催された吉田雅鳳 箏・三弦リサイタルⅥのチラシ・チケット・パンフレットです。
アリキヌでは、デザインから印刷まで対応させていただきました。
コミュニケーションしたい内容
吉田雅鳳 箏・三弦リサイタルⅥのご案内です。
チラシ
2014.12.14(日)
14時開演
(13時半開場)
■会 場
紀尾井小ホール
(四ツ谷駅より徒歩6分)
■入場料
¥3,000(学生無料)
■チケット取扱・問合せ
・吉 田 雅 鳳(よしだ がほう)
・紀尾井ホールチケットセンター
■プログラム
羽衣・・・池上 眞吾 作曲
青柳・・・石川 勾当 作曲
箏と三弦のための協奏曲第十番・・・唯是 震一 作曲
賛助出演
大久保 雅礼 難波 竹山
友情出演
浅野 沙知子 瀬志本 理華 宮後 ひろみ 田村 法子 吉川 由里子 中島 彩
特別出演
渡辺 紅山
パンフレット
吉田雅鳳 箏・三弦リサイタルⅥ
2014.12.14(日)
14時開演 (13時半開場)
会 場 紀尾井小ホール(四ツ谷駅より徒歩6分)
■プロフィール
・大久保 雅礼
唯是震一・中島靖子に師事。一九六二年、正派音楽院本科第一期卒業。一九六三年、NHK邦楽技能者育成会第八期卒業。一九七三年、第一回箏・三弦リサイタルを開催。本年まで六回を数える。一九七八年、箏独奏グループ「YUIの会」を結成(五回まで開催)。アメリカ・東南アジア・欧州など海外での演奏活動と放送、レコーディングも数多く行っている。二〇一一年、ファーストCD『大久保雅礼委嘱による牛腸征司 作品集』、二〇一二年、セカンドCD『大久保雅礼 唯是震一 作品集』(いずれもビクター)をリリース。公益財団法人正派邦楽会大師範。正派合奏団及び桐韻会所属。現在、正派道場教師、正派音楽院教師、正派合奏団指導員。
・難波 竹山
一九七〇年、中央大学に入学と同時に山本邦山氏に師事。NHK邦楽技能者育成会第二〇期卒。七九年に尺八アンサンブル「一九七九」を結成。一九八二年、ドイツ・バードホンブルグ国際文化交流団に参加。翌八三年には、第一回尺八リサイタル開催。以後、アジアやヨーロッパ、アメリカなど広く演奏活動を行う。NHK-FMへの出演多数、NHKカセット教材「尺八のすべて」の歌曲編を担当。都山流尺八学会大師範。現在邦楽作曲家連盟会員。竹山会主催。
・渡辺 紅山
都山流尺八を川村泰山師に師事。NHK邦楽技能者育成会二十七期卒。NHK邦楽オーディション合格。一九九六年に第一回リサイタルを開催、以後、海外公演や放送録音等様々な演奏活動を行っている。二〇〇二年と二〇〇四年に、都山流本曲コンクール金賞文部科学大臣賞受賞。都山流尺八楽会大師範、講士補。日本三曲協会会員。山本邦山尺八合奏団団員。邦楽グループ「むつのを」所属。都山流泰山会会員。
・浅野 沙知子(正派音楽院一七期卒)
・瀬志本 理華(正派音楽院二三期卒)
・宮後 ひろみ(正派音楽院二七期卒)
・田村 法子(正派音楽院三三期卒)
・吉川 由里子(正派音楽院三七期卒)
・中島 彩(正派音楽院三八期卒)
・吉田 雅鳳
十歳より吉浜雅楽澄師に手ほどきを受け、十六歳で正派邦楽会准師範取得後、大久保雅礼師に師事。正派音楽院音楽科において箏を中島靖子、後藤すみ子両師に師事。三弦を三宅倫子師に師事。NHK邦楽技能者育成会第二七期卒。ドイツ・バードホンブルグ国際交流団にてドイツ公演。九九年、紀尾井小ホールにて第一回リサイタル開催。二〇〇〇年、アミュゼ柏クリスタルホールにて三弦と箏のコンサート開催。二〇〇二年、紀尾井小ホールにて第二回リサイタル。二〇〇三年、アミュゼ柏クリスタルホールにて池上眞吾氏とジョイントコンサート。二〇〇五年、紀尾井小ホールにて第三回リサイタル。二〇〇八年、紀尾井小ホールにて第四回リサイタル。二〇一一年、紀尾井小ホールにて第五回リサイタル。NHK-FM「邦楽のひととき」出演。生田奨励会(第二〇回及び第三三回)出演。正派邦楽会大師範。生田流協会、日本三曲協会、正派合奏団および桐韻会所属。邦楽グループ「むつのを」所属。『中島靖子の音楽』、『箏・桐韻会』、『大久保雅礼委嘱による牛腸征司作品集』、『大久保雅礼 唯是震一作品集』(いずれもビクター)のレコーディングに参加。
■ごあいさつ
本日はお忙しいなかご来場いただき、まことにありがとうございます。
〝新しい邦楽の響きを、伝統の中に追い求める″
初めてのリサイタルから十五年、日々自身に課してきたテーマです。
本日のプログラムは、三部から構成されております。
一曲目の「羽衣」は前回のリサイタルでご好評をいただいきましたオリジナル曲です。天如という名の箏のやわらかな音色を生かした曲です。
二曲目の「青柳」は、江戸時代の伝説的な三弦の名手、石川勾当の三つ物(「八重衣」「融」「青柳」)の一つで、気品があり華麗な名曲です。
三曲目は「箏と三弦のための協奏曲第十番」です。唯是震一先生の作曲になる、ポリリズム・段物風・ロンド風と多彩な展開を見せる、私の憧れの曲です。
今回は大久保雅礼先生、難波竹山先生、渡辺紅山先生、さらに正派音楽院の卒業生の皆様に助演をいただき、心より感謝いたします。
〝伝統″と〝新しさ″が邂逅と離別、緊迫と弛緩をくりかえし響きあう。
そんな演奏に少しでも近づけるよう努めてまいりました。
最初のリサイタルから今日までの道のりを邦楽器の伝統の調べに重ねつつ、
今この瞬間の新しい響きを、心をこめて奏でさせていただきます。
吉 田 雅 鳳
■曲目
・羽衣
箏…吉田 雅鳳
・青柳
箏…大久保 雅礼
三弦…吉田 雅鳳
尺八…難波 竹山
・箏と三弦のための 協奏曲第十番
独奏箏…大久保 雅礼
三弦…吉田 雅鳳
合奏群
第一箏…浅野 沙知子 中島 彩
第二箏…瀬志本 理華 宮後 ひろみ
十七弦…田村 法子 吉 川 由 里 子
尺八…難波 竹山 渡辺 紅山
■解説
~羽衣~
池上 眞吾 作曲
委嘱者の吉田雅鳳氏所有の楽器=箏によせて作曲した独奏曲。
〝天如″と名付けられたその箏は、煌びやかな魅力ある音色を持ち、まさに天上のイメージであると聞き、それならば! と〝天如″を〝天女″に換え、《羽衣伝説》をモチーフに曲を仕上げた。
ただ《羽衣伝説》といっても日本や近隣諸国には幾つもの物語があり、恋に落ちた天女が子供を授かり一生地上で暮らすというもの、隠されていた羽衣を見つけた天女が子供を連れて天にかえってしまったという結末、また、長く地上に留まり人々に幸福をもたらすという筋書きなど諸説ある。
この曲では以下のストーリーを題材とし、話の進行に沿って曲を構築していった。
まず、冒頭は静かな曲調に乗せ、のどかな浜辺と、そこに佇むひとりの男を描いている。しばし、男は、何かが起こる予感に空を見上げてみると、羽衣をなびかせ美しい天女が舞い降りてくる。男が隠れてその光景に見入っていると、やがて天女は松の枝に羽衣を掛けて水浴びを始める。その隙に男は羽衣を手に取り、隠してしまう。気づいた天女は〝羽衣がなければ天に帰れなくなってしまう。どうか返してほしい″と懇願。そして男が羽衣を返すと、そのお礼に天女は羽衣の舞を披露する。
この場面は雅楽風なおおらかな旋律で、天女の羽衣の舞を優雅に表現している。
そして、名残を惜しみながらも別れを告げると、天女は羽衣を風になびかせて天に上っていく。
ここは物語のクライマックスとして、テンポ感のある華やかな曲調に作曲した。
さて終曲はふたたび静けさを取り戻した浜辺を描き、夢のようなひとときの余韻を残して、静かに曲を閉じる。
二0一一年作曲 (作曲者 記)
~青柳~
石川 勾(こう) 当(とう) 作曲
八重崎 検校 (箏手付)
石川勾当は江戸時代の文化・文政期に京都で活躍、三味線の名手で素晴らしい曲を残した。だが才能を疎まれ、路地の行き止まりの家に暮らし、生涯貧しく不遇であったという。この唄は謡曲「遊行柳」の歌詞の一部を唄ったものである。
一遍上人が白河の関を通った時、老翁が現れ、古塚の上の枯れ果てた柳へ案内をし、その木の由来を話した。上人がその木に向かい念仏をすると、老翁の姿は消えた。だがその夜、上人がまた念仏を称えると、柳の精が現れ、上人の念仏で往生できたと礼をのべ、柳の徳を物語った。その話の中に源氏物語の若菜の話が出てくる。源氏の屋敷の六条院、柳桜の下で夕霧の大将・柏木衛門らが集う蹴鞠の会で歌われた箏唄が、この曲の歌詞である。
歌 詞
されば都の花盛り 大宮人の御(ぎょ)遊(ゆう)にも 蹴鞠(しゅうきく)の 庭の面(おも) 四(よ)本(もと)の木陰枝たれて 暮に数 ある沓(くつ)の音 柳桜をこきまぜて 錦を飾る諸人(もろびと)の 華やかなるや 小(こ)簾(す)のひま 洩れくる風の匂ひ来て(手事) 手飼いの虎の 引き綱も 長き思ひに楢(なら)の葉の その柏木も及びなき 恋路はよしなしや これは老ひたる柳の色の 狩(かり)衣(ぎぬ)も風(かざ)折(おり)も(手事) 風に漂ふ足もとの たよたよとして なよやかに 立ち舞ふ振りの面白(おもしろ)や 実(げ)に夢人を現(うつつ)にぞ見る 実(げ)に夢人を現(うつつ)にぞ見む
(大意)都は花ざかり。宮廷人の御遊びの蹴鞠の庭の(柳・桜・松・楓の)四本の木陰をなす枝は垂れて、夕暮れに鞠を蹴る沓の音がさかんに聞こえ、柳桜を混ぜ合わせた錦のように着飾った女性たちの座す華やかな御簾の間から香が漂ってくる。飼い猫の虎(猫の名)の首に結んだ綱が御簾に引っかって、中にいた女三ノ宮の美しい姿が現れた。それを見た柏木は、この女性の姿が胸に焼きついて恋に苦しめられる。――ここまでは恋の唄だが、柳の精である私の老いた柳色の服も帽子も風に漂うように足許もよたよたで、なよなよと舞う姿は面白い、まるで夢の中の人を現実の世界に見るようだ。
(参考資料『生田山田両派 箏唄全解』『正派公刊楽譜』)
~箏と三弦のための 協奏曲第十番~
唯是 震一 作曲
独奏部の箏と三弦、合奏部の尺八、第一箏、第二箏、十七弦の編成によるいわゆる複協奏曲である。全曲三つの楽章からなり、第一楽章と第二楽章は続けて演奏される。
第一楽章
四分の三拍子と八分の六拍子とが混合され、時に二拍子、四拍子もあらわれるポリリズムの手法で書かれている。発展部の後半に、二つの独奏楽器によるインヴェンション風なカデンツァがおかれている。
第二楽章
段物風。五つの段から構成され、各段とも厳格な拍子数百四拍から成る。初段は独奏三弦から始まり中間部分に独奏箏との二重奏をはさみ、二段は独奏 箏が中心になる。三段は合奏部、四段は独奏部と合奏部の応答、五段は全て の楽器により力強いユニゾンでこの楽章を終える。
第三楽章
ロンド風。独奏部と合奏部が応答しながら、中間部分の二つの独奏楽器によるカデンツァを頂点として、最初の応答部分の片鱗をみせてコーダに入る。
一九七二年作曲 (作曲者 記)
デザインのポイント
今回のデザインは、アリキヌが運営する
上記のサイトからご注文いただきました。
ゴールドの画像に鮮やかな赤と黒を合わせ豪華でモダンな、コンサートチラシのテンプレートサイトでは人気のデザインです。
今回は箏・三弦という和楽器のリサイタルですが、和モダンテイストでスタイリッシュに仕上がりました。
あまり和楽器では見かけないデザインではないでしょうか。
それゆえにパッと目を引きます。
パンフレットは和紙をイメージした、グッと和風のテイストです。
それに併せて、文字も和テイストの書体を使用しております。
パンフレットはそのコンサート・リサイタルの特別感が出ますので、ご検討の方にはぜひオススメいたします。
ちなみに、当サイトの京都で開かれたフルートリサイタルのチラシデザインと印刷ページで、同じデザインテンプレートでご注文いただいた作品をご紹介しています。
同じテンプレートでも、また違った雰囲気になっておりますのでご参考ください。